2025年7月10日 日本株式市場総括:日経反落の中で光る半導体株の選別買い

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市場概況:日経平均は3日ぶり反落、心理的節目で利益確定売り

本日の日経平均株価は前日比174円92銭安の3万9646円36銭と3日ぶりに反落しました。
ETFの分配金捻出売りや円高進行が重しとなり、心理的節目である4万円台を前に利益確定売りが優勢となる展開でした。
一方で、米エヌビディアの株価が最高値を更新し、時価総額が一時4兆ドルに到達したことを背景に、国内の半導体関連株には選別的な買いが入りました。

個別株分析:半導体関連5社の動向と投資視点

1. レーザーテック(6920)

  • 株価:前日比0.43%安と小幅反落
  • 背景:EUV関連需要は堅調だが、短期的な過熱感から調整入り。
  • 視点:High-NA対応装置の開発進展が中長期の成長ドライバー。

2. ディスコ(6146)

  • 株価:前日比4.17%高と大幅上昇
  • 背景:生成AI向けの精密加工装置需要が業績を押し上げ。
  • 視点:売買代金首位で注目度高く、押し目買いの好機。

3. 東京エレクトロン(8035)

  • 株価:日経平均へのマイナス寄与度トップ
  • 背景:円高による輸出採算悪化懸念とETF売りの影響。
  • 視点:TSMC熊本工場との連携やロジック向け装置需要に注目。

4. アドバンテスト(6857)

  • 株価:前日比2.41%高、日経平均を約72円押し上げる寄与度
  • 背景:エヌビディアの好調を受け、GPU検査装置の需要が再加速。
  • 視点:AI半導体の量産拡大に伴い、検査工程の重要性が増す。

5. スクリーンホールディングス(7735)

  • 株価:本日詳細未確認ながら、洗浄装置需要は堅調。
  • 背景:中国・台湾向け出荷が好調。米中摩擦の影響には注意。
  • 視点:装置の多様性と微細化対応力が強み。地域分散が課題。

市場を押し下げた要因

  • ETF分配金売り:需給の歪みが一時的に相場の重しに
  • 円高進行:ドル円が145円台後半まで円高に振れ、輸出株に逆風
  • 政策不透明感:トランプ政権による銅への追加関税表明が投資家心理を冷やす

まとめ:選別力が問われる局面へ

日経平均は反落したものの、半導体関連株の中には業績・テーマ・需給の三拍子が揃った銘柄が選別的に買われる展開となりました。
ETF売りや円高といった短期的な動きに惑わされず、中長期の成長性と技術力に着目した銘柄選定が今後の投資成果を左右するでしょう。

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